不動産の学校 売却編 その2  不動産取引の仕組み



みなさん こんにちわ 新名です。

このブログは8月13日に書いています。お盆の真っただ中ですが、全国的に大雨ですね。特に中国地方が心配です。さてオリンピックも終わり、そろそろ余韻もなくなってきた感じがあります。コロナの影響が本格的に長期化する中、私たち自身も変化を求められてると感じているのは私だけでしょうか?

さて、本日は不動産取引の仕組みについてです。ほとんどの方にとって、不動産の取引(売買)は一生涯で1回か、もしくは2回程度ではないでしょうか?このため、余り深く知る必要はないのかもしれませんが、金額が大きいために取引の良否で平気で数百万の差異が生じるのが現状です。ではなぜこのように取引金額に差が生じるのでしょうか?その仕組みは不動産取引にも一般的な市場原理が働いていることと、ビジネスの必要性にあるからだと言えます。

まず、市場原理です。これは比較的わかりやすいですよね。価値のあるものが安く市場に出ていれば、早く売れる。という反面、ある価値のものが市場価格より高値で出ている場合には、その価値を見極められる人が出てくるまでに時間がかかる。経済学を少し学ぶとその市場における需要と供給とが価格を決定する、需給曲線というのがあります。需要と供給のバランスの中で自ずと均衡価値が決まってくると言われるものです。不動産も例外ではなく、この需給曲線のバランスの中で価格が決定されます。

もう一つの要因、ビジネスの必要性です。不動産仲介市場においては、物件そのものが商品となります。このため、不動産会社は「商品」の仕入れに力を入れるため、チラシやインターネット広告、町や電車・バスの看板に「不動産買取、高値売却」などの宣伝をする訳です。時々、「@@マンションを探している4人ご家族の方がいます。是非ご売却をご検討ください!」といったチラシが入ると思いますが、実際にそのような方があるかどうかは定かではありません。その実は、不動産の仕入れのための広告であったりします。このように仕入れた物件は、売り手側の仲介会社となりますから、もし売却が成立した場合には、その会社は仲介手数料(物件価格の3%+6万円)を受け取ることができるわけです。

そして、もしその会社自身が買い手を見つけた場合には、仲介手数料(物件価格の3%+6万円)を受け取ることができるわけですから、同じ取引で売上は2倍になります。この仲介手数料の仕組みこそが、一般の市場原理とかけ離れたものであることはわかりますよね。何故なら、売り手と買い手の利益は相反しているため、同じ会社ではその仲介をするには無理があるためです。

実は、アメリカでは(なんでもアメリカが良いとは思いませんが・・・)不動産仲介会社は売り手と買い手に分かれるように法律で定められています。このため、それぞれの立場での交渉がしやすくなっています。

さらに、ある会社は「両手」で「早く」取引したいと思った場合には、売り手の意向に反して、物件価格を何とか下げて売買することがあります。これらの市場原理や仕組みのため、不動産価格はその仲介会社によって大きく異なることになります。

では、どのような会社を選べばいいのでしょうか?次回はその点に注目してみたいと思います。

次回をお楽しみに!